桐野伴秋

写真家・桐野伴秋さん―
高知県生まれ。
作詞:阿久悠、作曲:後藤次利のプロデュースによりレコードデビュー。
その後、独学で写真を学び、独自の手法による世界観を追及。美しい地球の姿を後世に伝えようと、写真家としての活動を始める。
主にヨーロッパ各地の世界遺産や、印象派の画家たちが愛した風景、地球の原風景などをテーマとした作品を手掛け、地球への賛歌と自然の継承に力を注ぐ。

~美・生命の煌めきを追い求め~
-写真作家を目指したきっかけを教えてください。
桐野伴秋さん(以下K):元々音楽をやっていて、いつも音と映像が頭の中にあったんですよ。そのイメージを形にしたいと思い始めたのがきっかけです。それと幼い時からいつも嫌な事があった時には海や山で一人で遊んでいました。今大人になって思うには「あ~自分は、自然にホントに助けられて大きくなったんだなあ~。そんな自然に何か恩返しのような事が出来ないか・・・」と思ったのもひとつです。
自然のすばらしさを再確認し、地球が育んだ大自然を独自の世界感で後世に残せたら・・と感じ、写真を通して今、この地球に生きている事の喜びや感動を、伝えたいと!
私にとっては自分の魂のルーツを求める旅でもあります。
-写真家を目指すにあたって影響を受けたものなどはありますか?
K:沢山の色の洪水かな!幼い頃に食べたお弁当の真ん中にあった梅干しの「赤」とか、母が営んでいた洋装店の店内にあったボタンや糸の綺麗な色を毎日見て育ちました。それら、色んな色が、まぶたの裏に強く焼き付いて現在の私の作品作りにすごく影響を受けているように思います。それを私は、(まぶたの裏の残像美)と言っているんですよ。そして、意識しているのは写真以外の芸術、特に印象派の絵画などは好きですね。
もしも、ゴッホやモネが、絵筆の変わりにカメラを持っていたら・・・と!
桐野伴秋

―写真家になって良かったと思うことを教えてください。

K:一番に、<感じる>を、意識するという事が高まったことです。自分自身の原点に気づき、なにか忘れかけていたものを呼び戻されるような気持ちになれる時もあるんですよ。
それと、セドナに行ってあらためて感じた事ですが、沢山のご縁ですね。
自然も人もすべては繋がっているという実感。
(自分と地球と宇宙が合わせて、一つの命・ひとつのエネルギー)
そんな意識が世界中の皆にあれば、争いなどない平和な世界になるのに・・・と、願うばかりです。

―写真を撮るとき大切にしていることは何ですか?

K:一言で言うと「一体感」自然との調和を大切にし、自分自身が撮ろうとする気持ちを抑え、自然の一部になったような気持ちで、撮らさせてもらっているという感覚ですね。
それと、目に見える物と、見えない物とのバランス、自然から出される合図みたいなものが合致した時、いい作品が生まれることが多いと思いますね。
現実でもなく非現実でもない、無意識の世界感ですね。
そんな作品づくりをめざしたいと思います。

―桐野さんにとって、写真とは?

K:自分の人生観、普遍性、原点、奥行きを表現していくものと思っています。風景に例えれば、ワンカットを切り取るのではなく、描き撮るというイメージ、一瞬の風景が一生の風景に感じられるような。すべては、陰と陽のように相反するものが重なって、一つのものが表現されている。闇があるから、光は輝ける。そういったものを自然に感じ取り、イメージとして描き撮っていきたいですね。

―最後に読者の方へ一言お願いします。
K:私の作品を見ることが、何かのきっかけになってくれれば幸いです。「生きていること」=「感動」であり、生きてさえいれば、何でもできる。私自身もまだまだ気づけていない自然の魅力を追求し続け、時代や流行に左右されない、普遍性のある作品を後世に残していければと願っています。是非、沢山の自然の魅力を再確認し、感動してみてください。
桐野 伴秋 [Tomoaki Kirino]
<経歴>
2000年 NHK高知放送局番組ポスター起用
2003年 東京都写真文化会館公募展 奨励賞受賞
2004年 アメリカCenter for Photo-graphic Art 日本代表
2007年 ライオンズクラブ国際財団より『メルピン・ジョーンズ・フェロー賞』を贈られる。(国際視力ファーストへの支援金による)
2007年 アメリカFestival of Japan Arizona 作品展
2008年 四国八十八箇所 公認ポスター 起用
2010年 住友建機・写真科学(京都)カレンダー起用
他・雑誌などに作品提供
<出版>
2009年 「セドナ 奇跡の大地へ」《講談社》~講談社100周年記念事業~
日本図書協会選定図書認定
<個展>
リブロード20周年文化事業(高知)
NHK高知3Qプラザ
ラフォーレ原宿・松山
札幌市写真ライブラリー
高知県立牧野植物園
高知大丸美術画廊<4回開催>
四国霊場第三十一番札所 五台山 竹林寺客殿(高知)<3回>
高知県立坂本龍馬記念館<3回>
名古屋ウェスティンキャッスルホテルギャラリー <3回>
東京アイデムフォトギャラリー・シリウス
他多数開催
日本芸術写真学会会員